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子供の味方ガメラは、平成になってこんなに進化した!!


『ガメラ』は、かつて大映を代表するお気楽怪獣映画だった。しかし、それは平成になって大きく覆される。それは、1995年からはじまった平成ガメラシリーズによってだ。その中でも、第一作目、ガメラ誕生30周年記念作品として作られた『ガメラ 大怪獣空中決戦』はシリーズの方向性を決定付けた傑作であり、大人の観賞に耐えうる内容となっている。今回は、この作品の魅力について語ってみよう。


ブログ代表

こんばんわ、名作映画トレジャーハンター/ジョーンズ博士だ。

今回、紹介する映画は、1995年に東映系にて公開された怪獣映画『ガメラ 大怪獣空中決戦』である。マニアの方はタイトルで察しがつくと思われるが、昭和ガメラ3作目『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』がモチーフとなっている。が、内容はゴジラのリメイクとは異なり、ガメラ生誕から描くゼロベースのリメイクとなり、生まれ変わったというにふさわしい世界観が魅力である。


5億円という低予算の中で“本格怪獣映画”を目指した軌跡!
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まず、みなさんに訴えたいのは、この作品が、 大映の看板タイトルのガメラのリメイク作品にも関わらず、低予算5億円(最終的に6億円に増額)しか与えられていなかったという点だ。

ピンと来ないかもしれないが、怪獣映画は特撮がメインになる。特殊効果や都市部のミニチュア制作など、通常の映画よりも金を食う。とてもじゃないが、5億円ではまともな怪獣映画は撮れないのだ。後年、金子監督は「オファーをもらったときは嬉しくて快諾したが、予算を聞いて落胆した」と語っている。しかし、脚本に伊藤和則(劇場版『パトレイバー』)、特技監督に樋口真嗣(『新世紀エヴァンゲリオン』)を確保したことで、「このメンツなら本格王道怪獣映画を撮れる!」と確信したという。

そのため、この作品は実に安っぽいところが多分にある。しかし、そんな小さいところにこだわっていては、この作品の“本質”を捉えることはできない。本作が挑戦した数々の偉業について語っていこう。


“怪獣=恐怖の象徴”の復権!
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『ゴジラ』を代表に、かつて都市を破壊する巨大生物というのは、ただそこにいるだけで恐怖の存在だった。だが、数多くの作品が作られていく中で、「怪獣が破壊する街はしょせん他人事」という視聴者との距離感が発生してしまっていた。本作は“怪獣=恐怖の象徴”の復権を果たすために、あることをやってのけた。

ギャオスは、人間をエサとして食う。

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劇中、ギャオスが人間や動物を捕食するシーンは何度も描かれる。それらは、ハリウッド系巨大生物映画でよく見かける演出。本作はこれを積極的に取り入れることで、視聴者にギャオスの恐怖を刷り込ませることに成功。殲滅しなければ人類に甚大な被害をもたらす危険生物として、ギャオスは地位を確立するのである。


ガメラ対ギャオス、宿命の戦い!
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本作の優れたところの1つが、ガメラとギャオスの戦いに焦点をしぼった点だ。ガメラ怪獣の中でも人気を誇るギャオスとガメラに、古代超文明が生み出した生物兵器と、対ギャオス用決戦生物兵器というポジションを用意。戦うことを宿命付けられた存在とすることで、両者の戦闘に圧倒的な説得力をもたらした。

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従来の怪獣映画の不文律である、一対一のタイマン勝負にしなかった点も評価したい。本作ではギャオスは3匹登場するが、初戦闘時の戦力は圧倒的にガメラが上である。ガメラが放つプラズマ火球一発でギャオスが吹き飛ぶほどだ。

しかし、ギャオスはガメラに比べて体が小さく機動力が高い。的が小さいことと動きがすばやいこと、その長所を活かし、ガメラの攻撃を避けていく。翻弄されながらも、ガメラは2体を次々と撃破していくのだが、3体目の撃破は、ガメラを危険視した人間たちのガメラへの攻撃により阻止されてしまう。

その間に、ギャオスは驚異的な進化をつづけ、ついには全長100メートル、ガメラを超える最強の生物として東京上空に降臨する。自衛隊のミサイル攻撃をもなんなくかわし、折れた東京タワーに巣を作るシーンの美しさは、我々人類の浅ましさを笑うかのようなメッセージが込められているようだ。

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王道怪獣映画として外せないミニチュアセットの数々!
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本作は、ガメラ誕生30周年記念作品として、従来の怪獣映画の撮影方法に則っている。1995年当時でも「古い」「効率的ではない」といわれていた精巧なミニチュアセットを多用している点も、原作である昭和ガメラシリーズへの敬意の表れだ。

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その一方で、昭和ガメラシリーズが陥ってしまった戦闘=“怪獣プロレス”にならないように、カメラは基本的に「人が見る視点」であることを徹底。このあたりは、エヴァンゲリオンにも通ずるところがある。この撮影手法によって、怪獣の着ぐるみさが出ているシーンがあるものの最低限度のリアリティは守られており、作風が破綻されることはない。

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活かしきれなかった“ガメラと交信する少女”という設定、その後!
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本作オリジナルの設定のひとつは、ガメラの持つ勾玉を所有することによりガメラと心を通わせることが出来るようになった草薙浅黄(くさなぎ あさぎ)の存在がある。ガメラとシンクロすることでガメラが負った怪我と同じ部位を怪我したり、時としてガメラの気持ちを代弁したり。

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彼女の存在によって、「ガメラ=人類の味方」ということが分かりやすくなっているのだが、この巫女としての能力がガメラに本当に必要なのか。演じている藤谷文子の容貌が巫女っぽくないとか。そもそもどうしてこんな設定を作ったのか。見終わった後にいろいろ考えてしまう部分も正直なところ、ある

しかし、心配はご無用。彼女の存在、巫女としての役割、これらは続編である『レギオン襲来』、『イリス覚醒』によって深掘りされ、ひいては“人間の業”というテーマにまで昇華されていくのだ。月刊ムーが好きそうな不思議ちゃんが、シリーズを重ねるごとに成長し、美しくなっていく点も注目したい。


まとめ
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『ガメラ 大怪獣空中決戦』は、荒削りな作品だ。大人の観賞に堪えうると書いたが本作はちょっと堪えられないかも。しかし、平成ガメラ三部作を評価するにあたって本作は外すことができず、また、1995年に古き良き特撮映画らしい映画を撮ったことは大きな意義がある。今ではもうそんな映画はなかなか作れないからだ。

このシリーズですらも、次回作では特撮映画の進化系を、次々回では特撮映画の未来を目指しており、見かたによっては全く別のものになっている。そして何よりも、グッとくるガメラ映画は、この作品しかない。そういう意味で名作であると思えるのだ。

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【名画発掘】 『ガメラ 大怪獣空中決戦』 ─―人が喰われる恐怖を描いた怪獣映画の傑作!

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