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jailbreak2
実は、“違和感”なら昨日の夜からあった。
『ちょっと話があるから、明日、こっちに戻ってきなさい』
受話器越しに聞こえるオカンの声。
その後ろに、普段の生活では聞き慣れないノイズがあった。
ひやっと背中に厭な汗が流れる。
いろいろと怖い話に足をつっこんできたからだろうか。
身のキケンを感じるときは決まってコレがある。
(行かないほうがいい)
身体はエマージェンシーを発しているが、震源地は母親だ。
ほうっておくわけにはいかない。
オレは朝早く起きると、
塩を入れた浴槽で身を清め、時間をかけて身支度を整えて、
祝詞をあげて実家に向かった。
実家に到着しリビングへ通される。
そのテーブルに置かれている?見慣れないモノ?を見て、
すぐに「ピン!」ときた。
「昨日の厭な感じの震源はこれか」、と。
「ちょっとそこに座りなさい」
オカンは、テーブルの向かい側を指差した。
オレは素直に従う。
座布団に正座で座るが、なるべくオカンのほうを見ないようにする。
すごい力を感じる。
まともに見たら、オレは吐き出して、噴き出してしまうかもしれない。
オカンが口を開く。
「アンタ、いい年してまだゲームやっているんだって?」
説教がはじまった。
それはいい。
問題は、説教とともに始まったノイズだ。
ブイーーー ブイーーー
心をかき乱す音が気になって、
オカンの声がまったく耳に届かない。
「子供手当も、エックスなんとか365…とかに使ったって…」
ブイーーー ブイーーー
ノイズが!
ノイズがッ!
早く鳴り止め、早く、早くッ!
「リュウくんだって、これからいろいろお金がかかるんだから…」
オカンはオレに説教をかましながら、
“問題のモノ”を使って、
ずっと何かをやりつづけているらしい。
相当、お気に入りなのか。
そんなバカな。
オレは、頭をふって自分の考えを必死に否定する。
「たいして収入も多くないんでしょ。ゲームなんかやっている場合…」
説教はまだまだ続きそうだ。
オレは、チラリとだけ母親の顔を盗み見る。
憤怒の形相。
そこに、美顔ローラーと勘違いして“諸悪の根源”を
顔のあちこちに当てている。
そんなことしちゃダメだ。
あとで後悔することになるぞ。
そんなオレの心の叫びは、無情にも打ち砕かれる。
ブイイッ ブイイッ ブイイッ
音が大きくなった。
オカンは、いよいよダイヤルを回し、
振動のパワーアップを図ったらしい。
も、もう限界だ!
オレは手をあげて説教を止め、聞いてみた。
「ねえ、ソレ、何やっているの?」
「これは美顔ローラーよ。
家の前に落ちていたのを拾ったの。
新品だったから得したわ。これをやると小顔になるのよ」
「へーーぇ……」
もはやいろいろ限界に達していたオレは
「お腹が痛い」といって今日はもう帰ることに。
ドタタタタ…と廊下を走り、
オカンの静止を振り切り、家を飛び出す。
玄関から飛び出し、しばらく歩いて、
オレは深呼吸して、ようやく落ち着くことができた。
そして、思わず声に出す。
「しかし、まさか、
オフクロがピンクローターを美顔ローラーと間違えていようとは…」
あやうく吹き出すところだったじゃねえか。
まったく、人騒がせな。
電話越しに、あの音が聞こえてきた時にはわが耳を疑ったぜ。
最近は、あのテのオモチャもカンタンに手に入れられるようになったという。
実家のある住宅街のどこかで、
アレを使用しようとした奥様が、
あやまってウチの前で落としてしまったのだろう。
さすがに警察に届けることはしないだろうが、
オフクロの行動にもビックリだ。
さて。
問題はここからだ。
オフクロが恥をかく前に、こっそりと教えなければならない。
親のメンツもあるだろうから、オレがストレートに教えるのはダメだ。
ではどうする?
時間はそんなにないぞ?
そこに“ひらめき”がきた。
オレは、家に戻ると新聞の記事の見出しを切り抜きはじめた。
糊で一文字ずつを組み合わせて文面をつくる。
簡潔、かつ、ストレートで、説得力のある文面ができあがった。
奥サマガ 美顔ローラート間違エテイルノハ、
“大人ノオモチャ”デスヨ。
誰カニ恥ヲカク前ニ、即刻、処分セヨ。
カンペキだ。
この文面を封筒に入れ、宛名は書くが差出人は書かない。
匿名の封書のできあがりだ。
そして、ポストに投函。
いいことをすると気分がいいぜ。オレはコーラを一気飲みした。
翌週。
また呼び出しをくらうと、なぜか犯行がバレていて怒られた。
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突如、説教をくらうために実家の母親に呼び出されたオレ。
しかしそこには、想像を絶する
デンジャラスなハプニングが待ち構えていたのだった─――。
実は、“違和感”なら昨日の夜からあった。
『ちょっと話があるから、明日、こっちに戻ってきなさい』
受話器越しに聞こえるオカンの声。
その後ろに、普段の生活では聞き慣れないノイズがあった。
ひやっと背中に厭な汗が流れる。
いろいろと怖い話に足をつっこんできたからだろうか。
身のキケンを感じるときは決まってコレがある。
(行かないほうがいい)
身体はエマージェンシーを発しているが、震源地は母親だ。
ほうっておくわけにはいかない。
オレは朝早く起きると、
塩を入れた浴槽で身を清め、時間をかけて身支度を整えて、
祝詞をあげて実家に向かった。
実家に到着しリビングへ通される。
そのテーブルに置かれている?見慣れないモノ?を見て、
すぐに「ピン!」ときた。
「昨日の厭な感じの震源はこれか」、と。
「ちょっとそこに座りなさい」
オカンは、テーブルの向かい側を指差した。
オレは素直に従う。
座布団に正座で座るが、なるべくオカンのほうを見ないようにする。
すごい力を感じる。
まともに見たら、オレは
オカンが口を開く。
「アンタ、いい年してまだゲームやっているんだって?」
説教がはじまった。
それはいい。
問題は、説教とともに始まったノイズだ。
ブイーーー ブイーーー
心をかき乱す音が気になって、
オカンの声がまったく耳に届かない。
「子供手当も、エックスなんとか365…とかに使ったって…」
ブイーーー ブイーーー
ノイズが!
ノイズがッ!
早く鳴り止め、早く、早くッ!
「リュウくんだって、これからいろいろお金がかかるんだから…」
オカンはオレに説教をかましながら、
“問題のモノ”を使って、
ずっと何かをやりつづけているらしい。
相当、お気に入りなのか。
そんなバカな。
オレは、頭をふって自分の考えを必死に否定する。
「たいして収入も多くないんでしょ。ゲームなんかやっている場合…」
説教はまだまだ続きそうだ。
オレは、チラリとだけ母親の顔を盗み見る。
憤怒の形相。
そこに、美顔ローラーと勘違いして“諸悪の根源”を
顔のあちこちに当てている。
そんなことしちゃダメだ。
あとで後悔することになるぞ。
そんなオレの心の叫びは、無情にも打ち砕かれる。
ブイイッ ブイイッ ブイイッ
音が大きくなった。
オカンは、いよいよダイヤルを回し、
振動のパワーアップを図ったらしい。
も、もう限界だ!
オレは手をあげて説教を止め、聞いてみた。
「ねえ、ソレ、何やっているの?」
「これは美顔ローラーよ。
家の前に落ちていたのを拾ったの。
新品だったから得したわ。これをやると小顔になるのよ」
「へーーぇ……」
もはやいろいろ限界に達していたオレは
「お腹が痛い」といって今日はもう帰ることに。
ドタタタタ…と廊下を走り、
オカンの静止を振り切り、家を飛び出す。
玄関から飛び出し、しばらく歩いて、
オレは深呼吸して、ようやく落ち着くことができた。
そして、思わず声に出す。
「しかし、まさか、
オフクロがピンクローターを美顔ローラーと間違えていようとは…」
あやうく吹き出すところだったじゃねえか。
まったく、人騒がせな。
電話越しに、あの音が聞こえてきた時にはわが耳を疑ったぜ。
最近は、あのテのオモチャもカンタンに手に入れられるようになったという。
実家のある住宅街のどこかで、
アレを使用しようとした奥様が、
あやまってウチの前で落としてしまったのだろう。
さすがに警察に届けることはしないだろうが、
オフクロの行動にもビックリだ。
さて。
問題はここからだ。
オフクロが恥をかく前に、こっそりと教えなければならない。
親のメンツもあるだろうから、オレがストレートに教えるのはダメだ。
ではどうする?
時間はそんなにないぞ?
そこに“ひらめき”がきた。
オレは、家に戻ると新聞の記事の見出しを切り抜きはじめた。
糊で一文字ずつを組み合わせて文面をつくる。
簡潔、かつ、ストレートで、説得力のある文面ができあがった。
奥サマガ 美顔ローラート間違エテイルノハ、
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匿名の封書のできあがりだ。
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翌週。
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dstti 4.3.0-10j
現存する太古の文献によると、かつてこの国には10万人を超すスターソルジャーが存在し、飛来してきたブレイン軍を戦い、地球の平和を守ったという。黄の衣をまといて、10万人のスターソルジャーたちの頂点に君臨していた16連射のゴッドハンド。神具と謳われたジョイカードmk-II。1986年の暑い夏に何があったのか。その歴史の紐を解き明かしていこう―――。

レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士だ。
今回発掘した作品は、1986年にハドソンより発売されたファミコンのシューティングゲーム『スターソルジャー』。この作品は、前年に発売された『 スターフォース 』(原作はテクモ、FC版開発?販売はハドソン)のゲーム性を進化させたため当初、コロコロコミック誌上では『 スーパースターフォース(仮) 』と発表されていた。しかしその後、テクモ自身から『 スーパースターフォース/時空暦の秘密 』の発売がリリースされたために、名前を『 スターソルジャー 』に変更した…という経緯のある作品。「他社の作品の続編を勝手に作っちまおう」というハドソンと、それを良しとしないテクモの仁義無き闘いがあったとかなかったとか。
さて、そんな本作には「第2回TDK全国ファミコンキャラバン(通称キャラバン)」の公式スコアアタックコンテスト用ゲームという一面もある。このキャラバンとは、日本全国のファミコン少年?少女たちがスターソルジャーの5分間プレイでスコアを競い合い、各エリアの予選を突破した上位者で日本一を決めるというバブルだからこそ見れた“夢”のような祭典。「キャラパンの全国大会に出場できる」というのは、当時のファミコン少年少女にとってはこれ以上ないステータスであり、「このキャラバンこそ、俺たちの甲子園だ!」と鼻息荒く語っていた筆者友人も今では一児の父親だ。
全国65ヵ所での予選開催、参加者数10万人強、おまけにキャラバンプロモーション用に高橋名人vs毛利名人の映画まで作られる…。一体どれだけの大人が働き、どれだけのお金が動いたことか。たかがゲームのことだけで、そんな熱風が日本全国に吹き荒れる。1986年とはそういう時代だったのだ。
「夏」といえばシューティングキャラバン…という時代があった

『 スターソルジャー 』とは、時代が時代だったからこそ注目を浴びた作品なのか? それは違う。『 スターソルジャー 』は、今なお通用する「ゲームの面白さ」が凝縮されている傑作である。
後に、PCエンジン、ニンテンドー64、ゲームキューブ、PS2、PSPなど、さまざまなハードで続編やリメイクが出ていますが、それら亜種でスターソルジャーシリーズを語るというのは軽率というもの。ソルジャーの神髄は「初代ファミコン版にあり、それ以降にはない」といって過言ではない。『 スターソルジャー 』のゲーム性はいたってシンプルだ。
“ 敵と障害物をひとつでも多く倒して点数を上げる ”
…たったこれだけ。
このように書くと、ルーキーたちはこう思うかもしれない。「このゲームにやり込み要素はあるのかよ?」…と。それは心配は無用である。『 スターソルジャー 』の道には、やり込み要素しかない!
『 スターソルジャー 』の武器はBボタンのショットのみ。これで空中を舞う敵と地上物の両方を倒すことができる。まさに、敵への撃ちこみを重視したシンプルな仕様です。ステージ中の地上物を撃つと出てくるパワーアイテムを取ると、二方向連射?三方向連射?五方向連射(バリアつき)とパワーアップしてゆく。特に五方向連射は、自機の全方位への攻撃が可能となるため、非常に重宝することになる。ここまでが基本の説明。
まず、覚えておかなければならないのは、ステージ中に隠れている「ゼグ」という名のZと書かれた地上物。これは一つ目の得点こそ500点だが、二つ目は4000点、三つ目は10000点、四つ目は40000点、五つ目には80000点をゲットできる。そのため、スコアアタックを狙うためには、各ステージのゼグの場所を覚え、確実に破壊していくことが前提となる。
さらに注意すべきは、敵の出現の仕方だ。『 スターソルジャー 』の敵出現のタイミングは前の敵編隊が倒された後、もしくはすべて画面外から消えた後、という法則がある。つまりスコアアタックを狙うならば、敵を早く殲滅することが鉄則。そのためには、出現位置を把握することが求められてくる。
そして大きなポイントは、倒し方によって莫大な点数を得られる敵がいるということ。その代表的が「ラザロ」だろう。ラザロは人の顔のような敵なのですが、登場時は四分割で画面の四方に出現。その後、上二つとした二つが合体し、やがてその二つも合体する。この時、上下ラザロの間に入って撃破すると80000点をゲット! 賢明な読者諸君なら気が付いていると思いますが、上下から迫ってくる敵への攻撃は五方向よりも三方向が有利だ(我らの高橋名人はこれが超絶上手かった!)。
ゲームプレイを追求する“恐るべき子どもたち”

さて、ここまで話せばなんとなく『 スターソルジャー 』の奥深さが伝わっただろうか。そう、このゲームでスコアアタックを狙うには、まずステージの地形を知り、敵の出現パターンを知り、ゼクの場所を把握し、状況に応じてあえて攻撃を食らいパワーダウンし、特定の方法で敵を必ず倒していく。また、敵を倒すタイミングが悪ければ、地上物のせいで敵まで弾が届かないという事態にも。だからこそ、倒す順番、倒すタイミングをすべて自分でコントロールし、まさに“ゲームメイク”をしていく?超絶プレイ?が求められるのだ。
そんなプレイがはたして可能なのか。恐るべきことに、1986年のファミコン少年?少女たちはみんなそれを会得していました。キャラバン参加者は「キャラバン戦士」と呼ばれていましたが、彼ら?彼女らは、ゲーム大会に出ちゃったただのゲーム好きという枠を越え、卓越したテクニックとゲームセンスを持つレス?エンファンツ?テレブレス(恐るべき子どもたち)だったのだ。
1986年の夏に燃え上がったキャラバンヒートは、この『 スターソルジャー 』の中毒性があったからこそ。今、プレイしても初めての方はきっと一面もクリアできないはず。でも、もう一度やってみたらもう少し進めるはず。最初からパーフェクトな行動を目指す必要はない。まずは死なないように。そして先に進めるように。慣れてきたらゼグ探しを盛り込んで、敵の早期殲滅にチャレンジしてみたり。そうやって少しずつ少しずつ先に進めばいい。毎日ちょっとだけ。1プレイ分だけ、プレイしていく。そうして一年かけて一人前のソルジャーを目指していく。そんなスタイルで楽しむべき作品なのだ。
ステージは全16面。その後には難易度を増した裏ステージ全16面も! 一流のキャラバン戦士への道は長く険しいものだが、正しいゲーマーの姿とはそういうものなのかもしれない。お金に頼らない、チートに頼らない、実生活を捨てない。ガチだからこそ楽しい。『 スターソルジャー 』はそんな大切なことを思い出させてくれる、実にゲームらしいゲームなのである。
- 共通テーマ:未来に伝えたいレトロゲーム テーマに参加中!
かつてこの国には、10万人をこえるスターソルジャーがいたという…。
現存する太古の文献によると、かつてこの国には10万人を超すスターソルジャーが存在し、飛来してきたブレイン軍を戦い、地球の平和を守ったという。黄の衣をまといて、10万人のスターソルジャーたちの頂点に君臨していた16連射のゴッドハンド。神具と謳われたジョイカードmk-II。1986年の暑い夏に何があったのか。その歴史の紐を解き明かしていこう―――。

レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士だ。
今回発掘した作品は、1986年にハドソンより発売されたファミコンのシューティングゲーム『スターソルジャー』。この作品は、前年に発売された『 スターフォース 』(原作はテクモ、FC版開発?販売はハドソン)のゲーム性を進化させたため当初、コロコロコミック誌上では『 スーパースターフォース(仮) 』と発表されていた。しかしその後、テクモ自身から『 スーパースターフォース/時空暦の秘密 』の発売がリリースされたために、名前を『 スターソルジャー 』に変更した…という経緯のある作品。「他社の作品の続編を勝手に作っちまおう」というハドソンと、それを良しとしないテクモの仁義無き闘いがあったとかなかったとか。
さて、そんな本作には「第2回TDK全国ファミコンキャラバン(通称キャラバン)」の公式スコアアタックコンテスト用ゲームという一面もある。このキャラバンとは、日本全国のファミコン少年?少女たちがスターソルジャーの5分間プレイでスコアを競い合い、各エリアの予選を突破した上位者で日本一を決めるというバブルだからこそ見れた“夢”のような祭典。「キャラパンの全国大会に出場できる」というのは、当時のファミコン少年少女にとってはこれ以上ないステータスであり、「このキャラバンこそ、俺たちの甲子園だ!」と鼻息荒く語っていた筆者友人も今では一児の父親だ。
全国65ヵ所での予選開催、参加者数10万人強、おまけにキャラバンプロモーション用に高橋名人vs毛利名人の映画まで作られる…。一体どれだけの大人が働き、どれだけのお金が動いたことか。たかがゲームのことだけで、そんな熱風が日本全国に吹き荒れる。1986年とはそういう時代だったのだ。
「夏」といえばシューティングキャラバン…という時代があった

『 スターソルジャー 』とは、時代が時代だったからこそ注目を浴びた作品なのか? それは違う。『 スターソルジャー 』は、今なお通用する「ゲームの面白さ」が凝縮されている傑作である。
後に、PCエンジン、ニンテンドー64、ゲームキューブ、PS2、PSPなど、さまざまなハードで続編やリメイクが出ていますが、それら亜種でスターソルジャーシリーズを語るというのは軽率というもの。ソルジャーの神髄は「初代ファミコン版にあり、それ以降にはない」といって過言ではない。『 スターソルジャー 』のゲーム性はいたってシンプルだ。
“ 敵と障害物をひとつでも多く倒して点数を上げる ”
…たったこれだけ。
このように書くと、ルーキーたちはこう思うかもしれない。「このゲームにやり込み要素はあるのかよ?」…と。それは心配は無用である。『 スターソルジャー 』の道には、やり込み要素しかない!
『 スターソルジャー 』の武器はBボタンのショットのみ。これで空中を舞う敵と地上物の両方を倒すことができる。まさに、敵への撃ちこみを重視したシンプルな仕様です。ステージ中の地上物を撃つと出てくるパワーアイテムを取ると、二方向連射?三方向連射?五方向連射(バリアつき)とパワーアップしてゆく。特に五方向連射は、自機の全方位への攻撃が可能となるため、非常に重宝することになる。ここまでが基本の説明。
まず、覚えておかなければならないのは、ステージ中に隠れている「ゼグ」という名のZと書かれた地上物。これは一つ目の得点こそ500点だが、二つ目は4000点、三つ目は10000点、四つ目は40000点、五つ目には80000点をゲットできる。そのため、スコアアタックを狙うためには、各ステージのゼグの場所を覚え、確実に破壊していくことが前提となる。
さらに注意すべきは、敵の出現の仕方だ。『 スターソルジャー 』の敵出現のタイミングは前の敵編隊が倒された後、もしくはすべて画面外から消えた後、という法則がある。つまりスコアアタックを狙うならば、敵を早く殲滅することが鉄則。そのためには、出現位置を把握することが求められてくる。
そして大きなポイントは、倒し方によって莫大な点数を得られる敵がいるということ。その代表的が「ラザロ」だろう。ラザロは人の顔のような敵なのですが、登場時は四分割で画面の四方に出現。その後、上二つとした二つが合体し、やがてその二つも合体する。この時、上下ラザロの間に入って撃破すると80000点をゲット! 賢明な読者諸君なら気が付いていると思いますが、上下から迫ってくる敵への攻撃は五方向よりも三方向が有利だ(我らの高橋名人はこれが超絶上手かった!)。
ゲームプレイを追求する“恐るべき子どもたち”

さて、ここまで話せばなんとなく『 スターソルジャー 』の奥深さが伝わっただろうか。そう、このゲームでスコアアタックを狙うには、まずステージの地形を知り、敵の出現パターンを知り、ゼクの場所を把握し、状況に応じてあえて攻撃を食らいパワーダウンし、特定の方法で敵を必ず倒していく。また、敵を倒すタイミングが悪ければ、地上物のせいで敵まで弾が届かないという事態にも。だからこそ、倒す順番、倒すタイミングをすべて自分でコントロールし、まさに“ゲームメイク”をしていく?超絶プレイ?が求められるのだ。
そんなプレイがはたして可能なのか。恐るべきことに、1986年のファミコン少年?少女たちはみんなそれを会得していました。キャラバン参加者は「キャラバン戦士」と呼ばれていましたが、彼ら?彼女らは、ゲーム大会に出ちゃったただのゲーム好きという枠を越え、卓越したテクニックとゲームセンスを持つレス?エンファンツ?テレブレス(恐るべき子どもたち)だったのだ。
1986年の夏に燃え上がったキャラバンヒートは、この『 スターソルジャー 』の中毒性があったからこそ。今、プレイしても初めての方はきっと一面もクリアできないはず。でも、もう一度やってみたらもう少し進めるはず。最初からパーフェクトな行動を目指す必要はない。まずは死なないように。そして先に進めるように。慣れてきたらゼグ探しを盛り込んで、敵の早期殲滅にチャレンジしてみたり。そうやって少しずつ少しずつ先に進めばいい。毎日ちょっとだけ。1プレイ分だけ、プレイしていく。そうして一年かけて一人前のソルジャーを目指していく。そんなスタイルで楽しむべき作品なのだ。
ステージは全16面。その後には難易度を増した裏ステージ全16面も! 一流のキャラバン戦士への道は長く険しいものだが、正しいゲーマーの姿とはそういうものなのかもしれない。お金に頼らない、チートに頼らない、実生活を捨てない。ガチだからこそ楽しい。『 スターソルジャー 』はそんな大切なことを思い出させてくれる、実にゲームらしいゲームなのである。


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戦 慄 の ス ト ー リ ー

あの悪魔城の戦いで、見事ドラキュラ伯爵を滅ぼしたシモン?ベルモンド。しかし、その戦いの中で受けたキズはシモンの肉体を蝕んでいった。7年の月日が流れ、近い未来の自らの死を悟ったシモンは、ベルモンド一族が眠る天使の丘の墓へと足を向けていた。そこに謎の女性が現れる。
「あなたの肉体は、ドラキュラから受けたキズによって呪いをかけられています。このままではあなたは死に、力を取り戻したドラキュラ伯爵はふたたび甦るでしょう。それを阻止する方法はひとつ。このトランシルバニアの地には、ドラキュラ伯爵が死んだ際に散らばった、6つの体の一部を奉じる館があります。ドラキュラ伯爵はそこで100年間の眠りの中で力をつけていくのです。あなたは、その6つの体を集め、それを滅ぼさなければなりません。そうすれば、体にかけられた呪いは解けるでしょう」
女性は、現れた時と同じく、そのまま闇の中に消えた。
シモンは自宅に戻り、二度と使うことはないと思っていた先祖代々のムチを取る。ムチはシモンが握り締めると、呼応するかのように光を放った。1698年、シモン?ベルモンドは再び魔を絶つ戦いへと身を投じることとなった。ドラキュラの呪いを封印するために。


ゲームブランドとしてではなく、“作品”として生まれた宿命。

ひと昔前、ゲーム業界というのは吹き溜まりでしかなかった。いろんなジャンルで夢やぶれた人たちが、生きていくためにそのクリエイティブをゲームという媒体に注ぎ込む。そうして生まれたのは、彼らの“作品”であり、ゲームという商品とはまた違った面を持っていたと思う。80年代のゲームに独特の輝きがあるのはそのためだ。『ドラキュラII』もそんな環境の中で生まれた作品のひとつといえるだろう。
普通に考えれば、大ヒットした悪魔城ドラキュラの続編ならば、前作のシステムを踏襲し、よりパワーアップさせるというゲームデザインになる。しかし、本作はそんな手段はとらなかった。上層部より「流行りのRPGの要素を入れろ」というお達しこそあったかもしれないが、この続編を?モンスター系ホラー映画の世界観における乾坤の血族、シモン?ベルモンドの物語?であることを貫く。ゲームテンポが遅くなるのも、ステージが増えるのも、この作品のマイナス面ではない。この作品は「悪魔城に攻め込む話」ではなく、「自らの生きる術を求める果てしなき探求の旅」なのだ。一夜限りの決戦と趣が変わるのは当然のことといえるだろう。


朝まで待てない!牙を剥くドラキュラRPGの恐怖!

さて、本作は前作同様のサイドビューアクションとして、各地域を旅していく。森林、湖、洞窟、沼など、今回の舞台は自然の豊かなトランシルヴァニア全域。夜の悪魔城城内しかなかった前作と違い、今回は太陽がのぞむ白昼のもと、その美麗なグラフィックでドラキュラの新たな世界を楽しませてくれる。ステージを越えると街があり、そこでは敵を倒すことで得られるハートでアイテムや武器を購入することができる。また、教会では傷ついたHPを回復させることも可能。硬派なアクションだった前作に比べて、「カンタンになった」という感想を持っていただけるはずだ。そう、夜がくるまでは…。
『ドラキュラII』には内臓タイマーがプログラムされており、一定時間が経過すると突然、次の文字が画面に表示される。
ソ シ テ、戦 慄ノ 夜 ガ オ ト ズ レ タ !

いきなり暗くなる画面!美しかった背景はおどろおどろしい色合いに変わり、BGMはアップテンポなものに!そう、ここからがドラキュラIIの真骨頂。闇夜に包まれたトランシルヴァニアこそ、このゲームの真の姿なのである。夜は闇の眷属たちの時間!本当の戦いはこれからだ!


夜になると、すべてのモンスターたちは攻撃力が2倍、耐久性も2倍、出現回数も増加する!逃げる場所なんて存在しない! 昼間は人々の憩いの場であった街も、夜は戦場の一つでしかない。ゾンビが徘徊し、シモンに息を付かせる間も与えないのだ。しかしも、すべての施設は朝になるまで使用不可! 当然、HPを回復する手段は一切ない! まさに極限のサバイバル! 昼間のレベル上げは、夜を戦い抜くための前哨戦だったとでもいうのであろうか?
後年、『サイレントヒル』で採用される死と絶望に彩られた裏の世界。実は、コナミは同様のコンセプトを1987年の段階でゲームに取り入れていたのだ。先に私は、『ドラキュラII』を前作とまったく異なるゲームデザインという言い方をした。その通り! アクションパートの難易度?緊張感は前作をはるかにしのぐ。とにかく、敵を倒し、倒し、倒し、朝が来るのをひたすら待つしかない。やがて訪れる朝日を…。
悪 夢 ノ ヨ ウ ナ 夜 ガ 明 ケ タ !
この文字の表示とともに、夜は終わりを告げる。「助かった!」。そんな声が思わず出てしまうゲーム、それが『ドラキュラII 呪いの封印』なのだ。
世界観はこの作品から広がっていった!

『ドラキュラII 呪いの封印』の最大の功績は、「この作品をもって悪魔城シリーズの世界観を構築した」という点にある。ただの悪魔城殴りこみアクションから、まさに“キャッスルヴァニア”というべき舞台となるトランシルヴァニアが描かれた。また、前作以上の魅力を放つ、ドラキュラの体の一部を守護する悪魔たち。こういったエッセンスは、魔力がもっともヨーロッパを覆っていた暗黒の17世紀を舞台とした、闇の眷属と人間の最大の戦いを描く『悪魔城伝説』で見事に昇華されることになる。
ベルモンド一族をめぐる物語はアクションゲーム以外でも描ける――。本作からは、そんなクリエイターの自信を感じさせる。「前作らしさを感じなくなった」なんてレビューはクソくらえだ。ドラキュラの魂は、間違いなくこの中に眠っている。その鼓動を感じられるゲーマーに栄光あれ、と私は言いたい。

▼名曲はこれらのCDで楽しめるぞ!▼
R4i SDHC 購入r4i-gold pro
傷ついた体にムチ打って。 シモン、トランシルバニア一周の旅。
真 夜 中 に な る と 、歯 ぐ き か ら 血 が 出 ま せ ん か ?
こんばんわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。
今回、発掘した作品は、コナミが1987年8月にリリースした『悪魔城ドラキュラ』の続編、『ドラキュラII 呪いの封印』です。前作のモンスター系ホラー映画風味の世界観はそのままに、ゲームジャンルはステージ制アクションからアクションRPGに変更。そのあまりの変わりように、今尚、一般的に評価が高いとはいえない作品です。しかし、本当にそうなのでしょうか? 今回はそのあたりに切り込んでみたいと思う。


あの悪魔城の戦いで、見事ドラキュラ伯爵を滅ぼしたシモン?ベルモンド。しかし、その戦いの中で受けたキズはシモンの肉体を蝕んでいった。7年の月日が流れ、近い未来の自らの死を悟ったシモンは、ベルモンド一族が眠る天使の丘の墓へと足を向けていた。そこに謎の女性が現れる。
「あなたの肉体は、ドラキュラから受けたキズによって呪いをかけられています。このままではあなたは死に、力を取り戻したドラキュラ伯爵はふたたび甦るでしょう。それを阻止する方法はひとつ。このトランシルバニアの地には、ドラキュラ伯爵が死んだ際に散らばった、6つの体の一部を奉じる館があります。ドラキュラ伯爵はそこで100年間の眠りの中で力をつけていくのです。あなたは、その6つの体を集め、それを滅ぼさなければなりません。そうすれば、体にかけられた呪いは解けるでしょう」
女性は、現れた時と同じく、そのまま闇の中に消えた。
シモンは自宅に戻り、二度と使うことはないと思っていた先祖代々のムチを取る。ムチはシモンが握り締めると、呼応するかのように光を放った。1698年、シモン?ベルモンドは再び魔を絶つ戦いへと身を投じることとなった。ドラキュラの呪いを封印するために。




ひと昔前、ゲーム業界というのは吹き溜まりでしかなかった。いろんなジャンルで夢やぶれた人たちが、生きていくためにそのクリエイティブをゲームという媒体に注ぎ込む。そうして生まれたのは、彼らの“作品”であり、ゲームという商品とはまた違った面を持っていたと思う。80年代のゲームに独特の輝きがあるのはそのためだ。『ドラキュラII』もそんな環境の中で生まれた作品のひとつといえるだろう。
普通に考えれば、大ヒットした悪魔城ドラキュラの続編ならば、前作のシステムを踏襲し、よりパワーアップさせるというゲームデザインになる。しかし、本作はそんな手段はとらなかった。上層部より「流行りのRPGの要素を入れろ」というお達しこそあったかもしれないが、この続編を?モンスター系ホラー映画の世界観における乾坤の血族、シモン?ベルモンドの物語?であることを貫く。ゲームテンポが遅くなるのも、ステージが増えるのも、この作品のマイナス面ではない。この作品は「悪魔城に攻め込む話」ではなく、「自らの生きる術を求める果てしなき探求の旅」なのだ。一夜限りの決戦と趣が変わるのは当然のことといえるだろう。




さて、本作は前作同様のサイドビューアクションとして、各地域を旅していく。森林、湖、洞窟、沼など、今回の舞台は自然の豊かなトランシルヴァニア全域。夜の悪魔城城内しかなかった前作と違い、今回は太陽がのぞむ白昼のもと、その美麗なグラフィックでドラキュラの新たな世界を楽しませてくれる。ステージを越えると街があり、そこでは敵を倒すことで得られるハートでアイテムや武器を購入することができる。また、教会では傷ついたHPを回復させることも可能。硬派なアクションだった前作に比べて、「カンタンになった」という感想を持っていただけるはずだ。そう、夜がくるまでは…。
『ドラキュラII』には内臓タイマーがプログラムされており、一定時間が経過すると突然、次の文字が画面に表示される。
ソ シ テ、戦 慄ノ 夜 ガ オ ト ズ レ タ !

いきなり暗くなる画面!美しかった背景はおどろおどろしい色合いに変わり、BGMはアップテンポなものに!そう、ここからがドラキュラIIの真骨頂。闇夜に包まれたトランシルヴァニアこそ、このゲームの真の姿なのである。夜は闇の眷属たちの時間!本当の戦いはこれからだ!


夜になると、すべてのモンスターたちは攻撃力が2倍、耐久性も2倍、出現回数も増加する!逃げる場所なんて存在しない! 昼間は人々の憩いの場であった街も、夜は戦場の一つでしかない。ゾンビが徘徊し、シモンに息を付かせる間も与えないのだ。しかしも、すべての施設は朝になるまで使用不可! 当然、HPを回復する手段は一切ない! まさに極限のサバイバル! 昼間のレベル上げは、夜を戦い抜くための前哨戦だったとでもいうのであろうか?
後年、『サイレントヒル』で採用される死と絶望に彩られた裏の世界。実は、コナミは同様のコンセプトを1987年の段階でゲームに取り入れていたのだ。先に私は、『ドラキュラII』を前作とまったく異なるゲームデザインという言い方をした。その通り! アクションパートの難易度?緊張感は前作をはるかにしのぐ。とにかく、敵を倒し、倒し、倒し、朝が来るのをひたすら待つしかない。やがて訪れる朝日を…。
悪 夢 ノ ヨ ウ ナ 夜 ガ 明 ケ タ !
この文字の表示とともに、夜は終わりを告げる。「助かった!」。そんな声が思わず出てしまうゲーム、それが『ドラキュラII 呪いの封印』なのだ。


『ドラキュラII 呪いの封印』の最大の功績は、「この作品をもって悪魔城シリーズの世界観を構築した」という点にある。ただの悪魔城殴りこみアクションから、まさに“キャッスルヴァニア”というべき舞台となるトランシルヴァニアが描かれた。また、前作以上の魅力を放つ、ドラキュラの体の一部を守護する悪魔たち。こういったエッセンスは、魔力がもっともヨーロッパを覆っていた暗黒の17世紀を舞台とした、闇の眷属と人間の最大の戦いを描く『悪魔城伝説』で見事に昇華されることになる。
ベルモンド一族をめぐる物語はアクションゲーム以外でも描ける――。本作からは、そんなクリエイターの自信を感じさせる。「前作らしさを感じなくなった」なんてレビューはクソくらえだ。ドラキュラの魂は、間違いなくこの中に眠っている。その鼓動を感じられるゲーマーに栄光あれ、と私は言いたい。

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