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珍耳袋

突如、説教をくらうために実家の母親に呼び出されたオレ。
しかしそこには、想像を絶する
デンジャラスなハプニングが待ち構えていたのだった─――。





実は、“違和感”なら昨日の夜からあった。

『ちょっと話があるから、明日、こっちに戻ってきなさい』

受話器越しに聞こえるオカンの声。
その後ろに、普段の生活では聞き慣れないノイズがあった。
ひやっと背中に厭な汗が流れる。
いろいろと怖い話に足をつっこんできたからだろうか。
身のキケンを感じるときは決まってコレがある。

(行かないほうがいい)

身体はエマージェンシーを発しているが、震源地は母親だ。
ほうっておくわけにはいかない。
オレは朝早く起きると、
塩を入れた浴槽で身を清め、時間をかけて身支度を整えて、
祝詞をあげて実家に向かった。


実家に到着しリビングへ通される。
そのテーブルに置かれている?見慣れないモノ?を見て、
すぐに「ピン!」ときた。

「昨日の厭な感じの震源はこれか」、と。

「ちょっとそこに座りなさい」

オカンは、テーブルの向かい側を指差した。
オレは素直に従う。
座布団に正座で座るが、なるべくオカンのほうを見ないようにする。
すごい力を感じる。
まともに見たら、オレは吐き出して、噴き出してしまうかもしれない。
オカンが口を開く。

「アンタ、いい年してまだゲームやっているんだって?」

説教がはじまった。
それはいい。
問題は、説教とともに始まったノイズだ。

ブイーーー ブイーーー

心をかき乱す音が気になって、
オカンの声がまったく耳に届かない。

「子供手当も、エックスなんとか365…とかに使ったって…」

ブイーーー ブイーーー

ノイズが!

ノイズがッ!

早く鳴り止め、早く、早くッ!

「リュウくんだって、これからいろいろお金がかかるんだから…」

オカンはオレに説教をかましながら、
“問題のモノ”を使って、
ずっと何かをやりつづけているらしい。
相当、お気に入りなのか。
そんなバカな。
オレは、頭をふって自分の考えを必死に否定する。

「たいして収入も多くないんでしょ。ゲームなんかやっている場合…」

説教はまだまだ続きそうだ。
オレは、チラリとだけ母親の顔を盗み見る。
憤怒の形相。
そこに、美顔ローラーと勘違いして“諸悪の根源”を
顔のあちこちに当てている。

そんなことしちゃダメだ。
あとで後悔することになるぞ。

そんなオレの心の叫びは、無情にも打ち砕かれる。

ブイイッ ブイイッ ブイイッ

音が大きくなった。
オカンは、いよいよダイヤルを回し、
振動のパワーアップを図ったらしい。

も、もう限界だ!

オレは手をあげて説教を止め、聞いてみた。



「ねえ、ソレ、何やっているの?」



「これは美顔ローラーよ。
 家の前に落ちていたのを拾ったの。
 新品だったから得したわ。これをやると小顔になるのよ」

「へーーぇ……」



もはやいろいろ限界に達していたオレは
「お腹が痛い」といって今日はもう帰ることに。
ドタタタタ…と廊下を走り、
オカンの静止を振り切り、家を飛び出す。

玄関から飛び出し、しばらく歩いて、
オレは深呼吸して、ようやく落ち着くことができた。

そして、思わず声に出す。



「しかし、まさか、
 オフクロがピンクローターを美顔ローラーと間違えていようとは…」



あやうく吹き出すところだったじゃねえか。
まったく、人騒がせな。
電話越しに、あの音が聞こえてきた時にはわが耳を疑ったぜ。

最近は、あのテのオモチャもカンタンに手に入れられるようになったという。
実家のある住宅街のどこかで、
アレを使用しようとした奥様が、
あやまってウチの前で落としてしまったのだろう。
さすがに警察に届けることはしないだろうが、
オフクロの行動にもビックリだ。

さて。

問題はここからだ。
オフクロが恥をかく前に、こっそりと教えなければならない。
親のメンツもあるだろうから、オレがストレートに教えるのはダメだ。
ではどうする?
時間はそんなにないぞ?

そこに“ひらめき”がきた。

オレは、家に戻ると新聞の記事の見出しを切り抜きはじめた。
糊で一文字ずつを組み合わせて文面をつくる。
簡潔、かつ、ストレートで、説得力のある文面ができあがった。


   奥サマガ 美顔ローラート間違エテイルノハ、

   “大人ノオモチャ”デスヨ。

   誰カニ恥ヲカク前ニ、即刻、処分セヨ。


カンペキだ。

この文面を封筒に入れ、宛名は書くが差出人は書かない。
匿名の封書のできあがりだ。
そして、ポストに投函。
いいことをすると気分がいいぜ。オレはコーラを一気飲みした。


翌週。
また呼び出しをくらうと、なぜか犯行がバレていて怒られた。



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