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タイトル


“人間賛歌”をテーマにしたストーリーはスクウェア作品最高の完成度!





こんばんわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

私はストーリー重視のRPGがキライである。というのも、ゲームである以上「プレイするもの」であり、深いメッセージ性を発信することなど出来ないと思っているからだ。あのメタルギアソリッドですら、メッセージを強めることで説教臭い感じになってしまう。ゲームにはゲームの身の丈にあったストーリーがちょうどいい、そんな風に考えていた。だが、それは間違いだった。私はとんでもないメッセージ性の強い傑作を不覚にも見過ごしていた。今回、記事を書くにあたって10時間ほどプレイしてみて気がついた。それが、今回発掘したスクウェアのRPG『魔界塔士Sa?Ga』である。




 ゲームボーイ専用として“生”を受けた宿命
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『魔界塔士Sa?Ga』は、スクウェアのゲームボーイ参入第一弾作品。一度に出せる色は4色だけ、一画面に表示できる文字数も少なく、かつ容量も少ない。広大な世界を冒険することがRPGの代名詞だった時代、「ゲームボーイでどこまでやれるか?」という点で注目を集めていた。それに対し、スクウェアが出した解答は明快。広大なマップデータを入れられないなら、小さなマップ世界を複数出す。こうして、世界の中心に建つ?魔界塔?を軸に、階層世界で構築される独特の世界観が生まれた。ちなみに、この階層世界という設定は、実はサガのテーマと密接に関連した“仕掛け”となっている。

他にも、性能と成長の仕方がまったく異なるキャラクター(人間、エスパー、モンスター)によるパーティ編成、そこから生じるさまざまな攻略手法といった複数回プレイを前提にしたゲームデザイン。武器に回数制限を設けることで発生するリミット感、従来の中世世界RPGをあざ笑うかのような武器の数々(波動砲、核弾頭、サブマシンガン、飛び膝蹴りなど)。主人公キャラやモンスターのグラフィックを街の住民に使いまわすなど、ハード性能の限界を感じさせながらも、さまざまなエッジの利いた取り組みでプレーヤーを飽きさせない。あらゆる意味でエポックメイキングな作品ではあるが、そのへんに関しては割愛させていただく。今回はストーリーにしぼって講義を進めていこう。


 これが、魔界塔士Sa?Gaの世界だ!
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塔

世界の真ん中に建つ?塔?は楽園へと通じているという。
はるかな楽園を夢見て、
多くの者たちが塔の秘密へ挑んでいった。
だが、彼らの運命を知るものはいない。
そして今、また、ひとり――。



◆ 魔界塔01階 大陸世界
魔界塔スタート地点といえる世界は、剣の王、盾の王、鎧の王の三人がその覇権をめぐって争いをつづける群雄割拠の時代。英雄の街の中心に建つ?英雄の像?に、それぞれの王たちが持つ、剣、盾、鎧を戻したとき、塔への道が開かれる。しかしそれは、四天王のひとり玄武の罠だった。

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◆ 魔界塔03階 楽園
ここは、働かなくても、何もしなくても、生きていけるという世界。果たしてここが本当に楽園なのだろうか?何者かが人間の自堕落な様を笑っているような悪意が感じられる。

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◆ 魔界塔04階 地獄
そこは、悪魔たちに支配された人間たちの世界。日々拷問に耐え続けている人々は口をそろえて言う。「この生活に耐えれば、いつか楽園に連れて行ってもらえると言われた」。一体、誰に?

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◆ 魔界塔05階 海洋世界
世界の大半が海に覆われている世界。この世界をもともと支配していた竜王は、四天王のひとり青龍にその座を奪われてしまったらしい。大海原を航海するための手段、そして敵の本拠地である海底に行くための手段を手に入れなければならない。

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◆ 魔界塔07階 意志をもった石像の世界
この世界には、数体の石像しか存在しない。だが、彼らはかつて生き物であったような痕跡があり、魔界塔士たちに意志を託すもの、アイテムを授けるなど好意的。しかし、ある程度時間が経過すると、さきほどの行為を完全てに忘れたかのように攻撃をしかけてくる。

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◆ 魔界塔09階 宿泊施設の世界
世界すべてが巨大な宿屋。そこには、多くの魔界塔士たちが傷つき、ベッドの上でで再起のときを待っている。なぜ、このような世界が存在するのか?ここの住民たちは知ろうともしない。

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◆ 魔界塔10階 空中世界
大空に浮かぶ雲の上に街が築かれている世界。ここでは、四天王のひとり白虎がいま尚、塔の封印に関わるクリスタルを入手できないでいた。クリスタルのカギといわれているジャンヌとミレイユの姉妹を中心とするレシスタンスと白虎軍の戦いは、今、熾烈をきわめる。

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◆ 魔界塔11階 宝箱の世界
まるで魔界塔士をサポートするかのように、宝箱が置いてある。


◆ 魔界塔12階 乾いた大地の世界
タコたちが住むこの世界では、もうずっと長い間、雨が降っていないという。タコたちはわずかな水を求めて泉に集まるがそれもあと少ししかない。このまま彼らは干上がってしまうのか?

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◆ 魔界塔13階 水没寸前の世界
少年が湖にゴミを入れたところ水詰まりを起こし、世界全体が水没寸前となっている。ちょうど12階の世界の上に位置するこの世界。何か関連があるのだろうか?

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◆ 魔界塔16階 都市世界
廃墟と化したこの世界では軍隊はすでに存在しない。替わりに戦いをつづけているのは暴走族の一団だった。世界を周遊し常に攻撃をしかけてくる四天王のひとり朱雀にはあらゆる攻撃が通用しない。そのバリアを中和する兵器イレイザー99を完成させるため、魔界塔士たちは荒廃した街を行く。

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◆ 魔界塔18階 カンパニーの世界
階層世界において販売されているさまざまなアイテム?武器を扱っている商社だけが存在する世界。四天王の頂点に君臨するアシュラによって、業績は上がりっぱなしだという。

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◆ 魔界塔19階 シェルターの世界
子どもと父親の死体だけが存在する世界。父親の手記によると、アシュラ、四天王の攻撃から逃れるために逃げ込んできたこと。残り少ない食料を父親は一切手をつけず子どもたちに与えてきたこと。神に自分の命は構わないから、子どもたちの命を救ってくれという悲痛な想いがつづられている。その想いは神には届かなかった。父親の亡骸は、最後の執念で作られた最終兵器?核弾頭を抱きかかえている。

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◆ 魔界塔20階 図書館の世界
世界がまるごと巨大な図書館になっている。そこにある書物はすべて記録。これまでの塔に挑戦してきた塔士たちの名前とその結末が克明と記されている。誰が? 一体何のために? もっとも新しい書物には主人公の名前が…。結末はまだ記されていない。

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◆ 魔界塔21階 聖剣の持ち主を待つ老人の世界
その世界にはひとりの老人が住んでいる。神より塔から現れた人間に最強の武器エクスカリバーを託す使命を与えられ、死ぬことを許されなかったという。魔界塔士にたちに聖剣を渡すと同時に、老人の体はチリと化す。

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◆ 魔界塔23階 楽園の手前、アシュラの間
塔の最上階へ向かう最後の壁として立ちはだかる大魔王アシュラ。激闘の末に勝利した瞬間、足元の階段が崩れ去り、魔界塔士たちははるか階下へと落とされてしまう。そんな彼らに話しかける謎の声――。

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◆ 真?魔界塔01~23階 激戦のメイルストリーム
まったく別の構造へと生まれ変わった魔界塔。これまでにない強敵が跋扈し、楽園への道には倒したはずの四天王、そしてアシュラが再び立ちはだかる。激戦を制し、23階の扉を開いた魔界塔士たちはエレベーターでさらに上へ。

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◆ 真?魔界塔最上階 神の世界
魔界塔士たちを拍手で迎えたのは、旅先で何度も魔界塔士たちにヒントをくれたシルクハットの男。彼は自らを「神」と名乗り、魔界塔における衝撃の真実を語り始める。


─―やっときましたね。おめでとう!このゲームを勝ち抜いたのは君たちが初めてです。

アッシュ「ゲーム?」

─―私が創った、壮大なストーリーのゲームです!

ヴァリス「どういうことだ?」

──私は平和な世界に飽き飽きしていました。そこでアシュラを呼び出したのです。

グスタフ「なに かんがえてんだ!」

─―アシュラは世界を乱し、面白くしてくれました。だが、それもつかの間のこと。彼にも退屈してきました。

マミ「そこで ゲーム??か?」

─―そう!そのとうり!!私は悪魔を打ち倒すヒーローが欲しかったのです!

アッシュ「何もかも、あんたが書いた筋書きだったわけだ」

─―なかなか理解が早い。多くの者がヒーローになれずに消えていきました。死すべき運命を背負ったちっぽけな存在が必死に生き抜いていく姿は、私さえを感動させるものがありました。私はこの感動を与えてくれた君たちにお礼がしたい!さあ、どんなのぞみでも叶えてあげましょう。

ヴァリス「お前のために、ここまで来たんじゃねえ!
     よくも俺たちをみんなをオモチャにしてくれたな!

─―それがどうかしましたか?すべては、わたしがつくった“モノ”モノなのです。

アッシュ「俺たちは モノじゃない!」

─―神にケンカをうるとは…どこまでも楽しい人たちだ!…どうしてもやるつもりですね。

   これも いきもののサガか…

よろしい!死ぬ前に神のチカラ、とくと目に焼き付けておけ!!


 それは、人間賛歌をテーマにしたRPG
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「これも いきもののサガか…」というラスボスである神の言葉は、ゲームタイトルである『サガ』の由来を指し示している。しかし、それだけではことは、ある程度の年齢を重ねると分かってくる。サガには、こんな意味合いがある。「生まれつきの性質?性格」。つまり、人間すべてに向けられているのだ。振り返ってみてほしい。『魔界塔士Sa?Ga』の冒険は、すべて“さまざまな人間と出会う旅”であったことを。

疑心暗鬼が暴走し、殺人鬼になり下がった者。
権力に固執し、腹心に裏切られる者。
大切なものに気がつき、幸せを手に入れる者。
与えられたものに満足しているだけの者。
幸せは誰かから与えられるものと信じ、日々を耐え忍ぶだけの者。
考えることを止めた者。
肉親のために命を投げ出せる者。
肉親を捨ててでもいい暮らしがしたいと願う者。
不法投棄といったエゴを平気でできる者。
社会からはみ出し者と言われても戦いつづける者。
自分の利益のために他人の不幸を笑える者。

『魔界塔士Sa?Ga』に登場する人々の生き方はゲームの中だけものではない。私たちの実生活において、すぐ近くにいる人々であり、自分自身なのだ。それも人間と肯定しつつ、同時に「それでいいのか?」と問いかけてくる。「お前は、今、ただ誰かに言われたことを何も考えずに信じ、自分では何もしようとせずに日々を耐えているだけだ。4階にいるあのキャラクターたちのように」。そんなナイフみたいらとがったメッセージを突きつけられるのだ。こんなRPGが他にあるだろうか。いや、無い!

このような観点からすると、『魔界塔士Sa?Ga』は決して子ども向けではない。大人を打ちのめすRPGが“ゲームボーイ”という名のハードから生まれたのもなんという皮肉だろうか。個人的には、ワンダースワンでリメイクされた本作を高く評価している。グラフィック、BGMともに、大幅にパワーアップしており、オススメだ。

人は誰でも幸せを探す旅人のようなもの。人生で大切なものは何か。『魔界塔士Sa?Ga』は「それはゲームではない」ということを伝える反骨精神のカタマリ、サガの名を冠するにふさわしい傑作なのである。





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『魔界塔士Sa?Ga』を再評価してみたら鬱になりそうになったよ!

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