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gradius-000

アーケード版といろいろと違うPCエンジン版グラディウス


1991年に発売されたPCエンジン版『グラディウス』。発売直前のPCエンジン系メディア各誌は「アーケード版の完全移植!」とその完成度を褒め称えた。その情報に、全国のPCエンジニアたちが白熱する。しかし、発売された後、熱狂は次第に沈静化していく。なぜか? それは、PCエンジン版グラディウスは大枠いい感じだったけど、細部がアーケード版とは大きく異なっていたからだ。どうしてああなってしまったのか? あれから21年。我々は居酒屋での程よくアルコールの入った井戸端会議にて、ひとつの仮説にたどり着いた。それは…。



f7e047f2

PCエンジン版グラディウスはアーケード版の移植ではなく、
MSX版のリメイクだったんだよ!!



moblog_71192fe7



根拠その① タイトルロゴ
redline
アーケード版『グラディウス』のタイトルロゴといえば、何度もゲーセンで見てきたショッキングピンクのカラーリングがおなじみだ。ファミコン版では「カラーパレットの問題かな?」と諦めていたものだが、なぜかPCエンジン版はアーケード版と異なるブルー系の配色。一画面に512色が使用できるPCエンジンで再現できなかったとは考えにくい。事実、『沙羅曼蛇』ではできていたではないか。


▼アーケード版タイトルロゴ▼
grad0005


▼PCエンジン版タイトルロゴ▼
gradius-001
意図的に、色を変えているとしか思えない。


▼MSX版タイトルロゴ▼
msx1-00
で、MSX版のタイトルがコレ。
カラーリングをこちらに合わせている気がする、というのは邪推だろうか。


根拠その② タイトルデモ
redline
『グラディウス』のインストカードに描かれていた要塞ゼロスとビックバイパーが対峙するイラスト。その一枚絵をデモとして収録しているのは、『グラディウス』の数ある移植作品の中でも、MSX版とPCエンジン版だけである。


▼PCエンジン版に収録されているデモ▼
Gradius_7


▼MSX版に収録されているデモ▼
top


根拠その③ BGM
redline
「アーケード版らしさが皆無」といわれているPCエンジン版のBGM。一説には、「PCエンジンのPSG音源の特徴を活かしたアレンジ」とも言われている。さて、アーケード版よりはるかに音の数が増えたアレンジとなっているこれらのBGM。ん、音数が増えている…?そういえば、コナミSCC音源もそうだったような?

そんなわけで、PCエンジン版とMSX SCC音源版を聞き比べてみてほしい。


▼PCエンジン版▼




▼MSX SCC音源版▼


うっ。意識して聞いてみると、たしかにかなり似ているような気がする。


根拠その④ パワーアップ
redline
「アーケード版にはなかった余計な追加要素」といわれているのが、「MISSILE」と「DOUBLE」と「LASER」の二段階パワーアップである。実はコレ、1986年の段階でMSX版では使われている仕様だった。


▼こちらはPCエンジン版▼
pce1-06


▼こちらはMSX版▼
msx1-03

うっ、こいつはもしかしてもしかするぞ!?


根拠その⑤ オリジナルステージ
redline
極めつけは、ステージ5の「巨大生物の墓場」をテーマにしたオリジナルステージだ。実はこれ、MSX版グラディウスで採用されていたオリジナルステージの再録である。PCエンジン版がアーケード版の移植だとしたら、なぜ、このステージを入れる必要があったのか。
オマケ要素? たしかにそれはサービス精神あふれるコナミのこと、充分考えられる話だ。
しかし…。


▼PCエンジン版 STAGE05▼
Gradius_24


▼MSX版 STAGE05▼
msx1-09


以上の点から、PCエンジン版とMSX版は非常に類似点が多い。これにより、我々は「PCエンジン版グラディウスは、実はMSX版グラディウスのリメイクだったんじゃないのか?」と、仮説を立てたのである。


結論 実はこんな感じだったのでは…?
redline
以下は推測である。

1991年という年は、日本コンピュータゲーム史におけるコナミを語る上で重要な年だ。コナミはこれまで不動の地を確立していたMSX市場に対して、1990年7月に発売された『メタルギア2 ソリッドスネーク』をもって事実上撤退。その後、成長マーケットであるコンシューマゲームに注力していく。そんな大きな変換期にあった年だからだ。

その水面下で何があったか? MSXを主戦場としていた開発チームには新たな活躍の場が与えられた。それが、PCエンジンとメガドライブである。特に、PCエンジンには多くのスタッフが異動したと言われており、その中にはあの小島秀夫氏も含まれていた。これは、後にMSXの名作ADV『SNATCHER』の完結編である『SNATCHER CD-romantic』がPCエンジンSUPER CD-rom2からリリースされていることからも明らかだ。

MSX版グラディウスシリーズの開発スタッフも含まれていたのではないか。しかし、彼らの心境は複雑であったと推測される。MSXと共にアーケード版とは異なるグラディウスサーガを築いてきたMSX版グラディウス。しかも、宿敵ヴェノムとの戦いは、最終決戦のはじまりを予感させる『ゴーファーの野望 エピソードII』で終わっているのだから。

「PCエンジンで最高のグラディウスを作れ」と指令を受けた彼らが、何を思い、何に苦悩したのか。我々には想像することしかできない。しかし、PCエンジン版グラディウスを見ていると、「自分たちにとって最高のグラディウスとはMSX版だ」という彼らの心の声が聞こえてくるようだ。もしかしたら彼らは、アーケード版をベースにしたグラフィックにしながらも、オリジナル要素を多分に入れたMSX版らしさを無くすことなく、新たなグラディウスとして生まれ変わらせようとしていたのではないだろうか。まあ、このあたりはソースがないので、憶測なんですけどね。

「“本家”を喰らう」という彼らの戦いは無残にも敗北に終わってしまう。だがその精神は受け継がれ、16年が経過した2007年、『グラディウスV』においてひとつのカタチとなる。これがどういう意味を示しているかは、実際に『グラディウスV』をクリアして自分の目で確認してほしい。そこに答えがある。

このような視点からPCエンジン版グラディウスを見ると、これまでとは違った新しい味わいが出てくるというものだ。そしてね思い出してほしい、1980年代から1990年代にかけて、グラディウスに情熱を注いだ開発チームがいたことを。そんな想いを感じながらプレイできるのもレトロゲームの醍醐味なのだ。

ps3 3.60 ダウングレードjailbreak2
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