忍者ブログ

[2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12

カレンダー

03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

リンク

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

最新記事

プロフィール

HN:
「犬夜叉 完結編」
性別:
非公開

バーコード

RSS

ブログ内検索

アーカイブ

最古記事

P R

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

[PR]
r4i-gold pro
共通テーマ:超常現象 テーマに参加中!


稲川さん

はじめて行く友達の家って、ちょっと不気味ですよね…。






怪談仲間から聞いた話。


小学5年生のユカちゃんはクラスの人気者。
学級委員を務めていて、先生からも頼られる存在だった。
そんなユカちゃんのクラスにある時、転校生が。

その子の名前はヒトミちゃん。
ユカちゃんは自分も転校生だったこともあり、
ヒトミちゃんの抱える不安をよく分かっていた。
だから、先生から「ヒトミちゃんをよろしくね」と
言われたときには喜んで引き受けたのです。


ヒトミちゃんは、
長い黒髪が似合うちょっとカゲのある女の子。
性格はちょっと引っ込み思案。
だけど、よく見ると美人顔で、
ユカちゃんは同姓でありながら憧れたそうだ。

ユカちゃんは、積極的にヒトミちゃんに声をかけ、
みんなで遊ぶときにも必ずヒトミちゃんを引き入れた。
そんな甲斐あってか、
ヒトミちゃんはユカちゃんに気を許すようになり、
2人は友だちとして仲良くなっていた。


「ヒトミちゃんの家に遊びに行きたい」
そんなユカちゃんの申し出にヒトミちゃんはちょっと躊躇した。
理由を聞いてもモゴモゴと要領を得ない。
でも、ヒトミちゃんもユカちゃんと仲良くなりたかったのでしょう。
「日が暮れてからなら、いいよ」
と、言ってくれた。


なんで日が暮れてから?
ユカちゃんは当然ギモンに思いました。
でも、特に気にすることもなく、
学校が終わってからしばらくは2人でユカちゃんちで遊び、
日が暮れかけた頃、ヒトミちゃんちに向かいました。


ヒトミちゃんちがあるのは街のはずれ。
2人はテクテクと歩いていき、着いたころにはあたりは真っ暗。

ヒトミちゃんの家は、お屋敷風の佇まい。
あきらかにユカちゃんちの倍くらいの大きさです。
その存在感にユカちゃんは驚きました。
でも、住みたいとは想わなかったのです。
なぜなら、家全体がとても古い作りだったから。

(この家が恥ずかしかったのかも?)
ユカちゃんは思いました。


家の中もお屋敷風なジュウコウな作りでした。
でも、かつては白かったであろう壁はくすみ、
また、こうこうと照らされるオレンジ色の照明のせいで、
ますます古臭さを感じさせました。

家には誰もいませんでした。
「家の人は?」
「お母さんは働いているの。もう少しで帰ってくると思う」
ヒトミちゃんの部屋は2階でした。
子供部屋とは思えない広さ。
ふかふかの大きなベットもステキでしたが、
壁にある大きな窓もユカちゃんの気を引きました。
でも、窓にはカーテンがかけられています。

「カーテン開けてみてもいい?」
「ダメ」

ヒトミちゃんは断りました。
普段は、あまりはっきりした意思表示をしないヒトミちゃんの
その態度はちょっとヘンでした。

2人は部屋でしばらく過ごしました。
気がつくと時間は20時近く。
ユカちゃんはそろそろ帰らなければなりません。
ヒトミちゃんがちょっと部屋を出たすきに、
ユカちゃんは気になっていたカーテンをそっと開いてみました。

驚きました。

カーテンの向こう側には、ザラザラの曇りガラスが。
その先に、赤や黄色、青や緑の光のイルミネーションが
輝いていたからです。
さまざまな光が宙を舞う。
曇りガラスで輝きが増しているそれを、
ユカちゃんは「ディズニーランドみたい!」と感動しました。

ヒトミちゃんが部屋に戻ってくると、
ユカちゃんは振り向いていいました。
「こんなすごいのを隠しているなんてずるいよ!」
(えっ?)となっているヒトミちゃんは
ユカちゃんがカーテンを開けていることに気づいて慌てました。

「ダメ!」
「えー、なんで? こんなにキレイなのに」

と、ユカちゃんが再び窓を見るとそこには暗闇が広がっていました。
光なんてどこにもありません。
ユカちゃんはヒトミちゃんの静止を聞かず、
カギを外すとガラガラと大きな窓を開けて外をみました。


 墓地。


窓の向こうにあったのは、墓地でした。
竹林に囲まれた、大きくも小さくもない墓地。

(じゃあ、私が見た光って何だったの?)
ある答えが浮かんで、ユカちゃんとゾッと鳥肌が立ちました。
ヒトミちゃんは泣いていました。


それからというもの、
ヒトミちゃんは学校でユカちゃんを避けるようになりました。
ユカちゃんが時々視線を感じると、ヒトミちゃんが睨んでいる。
そんなことが続いたそうです。


そうこうするうちに、
ヒトミちゃんはユカちゃんに「おまじない」をしたそうです。
それは、「好きな人と結ばれないおまじない」。
「これは私の復讐だから」
ヒトミちやんはユカちゃんにそう言ったそうです。
そのせいかどうか分からないけれども、と前置きして
現在、ピンク系のお店で働いているユリアちゃん(本名ユカ)は言いました。


 「それ以来、男でロクな目に合わないのよ」。

そう言って、ふーっとタバコの煙を宙に吹きかけました。



x360keyマジコン r4
PR
【怖い話】 ユカちゃんと秘密の部屋
ace3ds plus 激安
共通テーマ:未来に伝えたいレトロゲーム テーマに参加中!


Final_Fantasy_III_Logo_1_a

シリーズ最後のハイ?ファンタジー。二度と戻れないあの頃のFF。


2012年9月に、PSPで『ファイナルファンタジーIII』がリメイクされる。それに伴って、私は古いアルバムを取り出すようにひとつのロムカセットを発掘した。1990年に発売されたオリジナル版である。この作品には、「悠久の風伝説」という副題が付いていることをご存知だろうか?なぜ、「風」なのか。そもそもFFIIIとはどんな物語だったのか。ネット上でもあまり話題になっていない、FFIIIの“神髄”を見極める旅にみなさんを誘おうと思う。



こんにちわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士だ。

まず、みなさんに知っていただきたいのは、「『ファイナルファンタジーIII』という作品は、初期FFシリーズの最高傑作であるにも関わらず、多くの人の目に触れることが無かった不遇の作品である」ということだ。その理由は単純明快。他のシリーズ作品と違い、まったくリメイクされなかったからである。

FF3_title




知る人ぞ知る、至高のファンタジー!
redline
ファイナルファンタジーシリーズは、決して初めから大ヒットを飛ばした作品ではない。『 I 』~『 III 』においては、玄人好みのRPGというイメージがあり、今のように「大人も、子供も、おねーさんも」というメジャータイトルではなかった。そのようなポジションを獲得するのは、スーパーファミコンにおける『 IV 』からである。

このような経緯から、まず「未プレイな方」が多いという事実がある。時は流れて、2001年。任天堂と袂を別つことになったスクウェアは、バンダイが発売する携帯ゲーム機『ワンダースワンカラー』において、“スクウェア?マスターピース”というプロジェクトを立ち上げた。これは、往年のスクウェアの名作を、ワンダースワンでリメイクしようというもの。『ロマンシング?サガ』、『半熟英雄』、『魔界塔士サガ』など、今日のスクウェアエニックスの礎を築いた名作のオンパレードである。

▼スクウェア?マスターピース▼


このとき、『 ファイナルファンタジーI 』と『 II 』もリメイクされ、『 VI 』並みのグラフィックで甦った初期作品に、私も随分興奮したものだ。発売表には『 III 』の名も記されており、事実、開発中の画面も公開されていた。にも関わらず、発売は延期され続け、途中で発表された『 IV 』のほうが先に発売されてしまう。そしてそのまま、何の情報のないまま、ワンダースワンの終焉とともにスクウェア?マスターピースも幕を下ろしてしまうのだった。

▼ 幻のWSC版FFIIIの画面 ▼
ff3_1

一説には、初期FFシリーズの開発に関わっていた、流浪の天才プログラマー/ナージャ?ジベリがファミコンで再現したパフォーマンスの一部が、より性能の高いワンダースワンをしても実現できなかったとも言われている。このあたりの事実は定かではないが、開発が難航していたのは間違いないようだ。ファミコン末期、ファミコンでゲームを作ることに慣れてきたスタッフが手がけた最新作。それは、極限まで磨かれた、スクウェアの意地と努力の結晶。ハードスペックの限界まで突き詰めた至高の傑作。それが『ファイナルファンタジーIII』という作品なのだ。

私は断言しよう。ある意味において、今日まで続くFFシリーズで本作を超えるものは存在しない。まさに、初期FFシリーズが目指した「ハイ?ファンタジーのRPG」は本作で花開き、そして終わりを告げるのである。



「ファンタジーであること」にのぞんだ寺田憲史氏の挑戦。
redline

ハイ?ファンタジーとは?
独自の世界観や文化?風習を持つ異世界を舞台とする物語。一人の英雄が活躍するヒロイック?ファンタジーの対義語でもある。作品の傾向としては、作風が叙情的であり、超自然的な「悪」の概念と対峙する壮大な戦いをテーマとしている場合が多い。代表的な作品は、J?R?R?トールキン氏の『指輪物語』など。

今日、日本には「ファンタジー」と呼ぶ作品が数多く存在するが、その多くは日本的な解釈を多分に含んだライト?ファンタジー(ライトノベル風ファンタジー)である。本作も、独自の解釈によって、日本風のオリジナルが加えられているものの、ファンタジーというジャンルを開拓してきた先人たちに敬意を払い、ハイ?ファンタジーであることに努めた形跡が見られる。私がここで言っている「ハイ?ファンタジー」とは、作風のことだ。言い換えれば、“『指輪物語』的な要素”といえるだろうか。具体例を挙げてみよう。

 ?『指輪物語』のフロドたちのように、普通の少年たちの物語であること
 ?力の象徴であるクリスタルは、使い手によって正義にも悪にも染まること
 ?神に匹敵する力を持つ魔導師(ドーガ?ウネ?ザンデ)の存在
 ?生きている森の長老の樹
 ?小人?妖精?ドワーフといった亜人類の存在
 ?天にそびえるクリスタルタワー
 ?主人公たちに宿る力は万能ではなく、知恵と勇気が試される点
 ?「くらやみの雲」という悪の概念が敵

▼ ハイ?ファンタジーっぽいところ ▼
ファイナルファンタジーⅢ_527

『指輪物語』、『ナルニア国物語』、『ゲド戦記』、『ネバーエンディングストーリー』といった古典ファンタジー作品(ナルニアはロー?ファンタジーだ、というツッコミはなしよ)を読まれてきた方、80年代に数多く作られたPCのファンタジー系RPGをプレイしてきた方、『聖戦士ダンパイン』を観て来た方なら、このあたりの機微をご理解いただけるのではないか。

後にリリースされる本作へのオマージュである『 V 』も、原点回帰を謳った『 IX 』も、世界設定やキャラクター設定の表面をなぞった程度であり、残念ながら本作ほど洗練されたものではない。このあたりに、本作でFFシリーズと永遠に袂を別つシナリオ担当?寺田憲史氏のこだわりが強く感じられる。

私が本作を至高の一本と推す理由は、寺田憲史氏による「ストーリーテリングの妙さ」「ハイ?ファンタジーにおける曖昧な“力”の概念をうまく表現している点」。大きくはこの二点にある。



それは、光の4戦士として成長していく物語。
redline
本作は、孤児だった4人の少年?少女が、ちょっとした探検から風のクリスタルと出会い、世界を救う光の4戦士へと選ばれるところから、物語は始まる。クリスタルから授かった力のひとつ─―それが「ジョブチェンジ」。戦士、モンク、赤魔導師、黒魔導師、白魔導師といった古の戦士たちの能力を己のものとし、成長させていけるというものだ。

ファイナルファンタジーⅢ_36

主人公たちは最初「たまねぎ剣士」という半端者のジョブなのだが、他のジョブへとチェンジすることで格段に高い戦闘能力を持つことができる。さらに、ジョブにはそれぞれ秀でたポイントがあるのも見逃せない。海の敵に対して圧倒的な優位性を誇る「バイキング」、防御力は低いがすさまじい攻撃力を持つ「空手家」、空中戦と得意とする「竜騎士」、地形を活かした超常的な攻撃ができる「風水士」、属性を無視した召喚魔法を使いこなせる「幻術士」など。それぞれにアドバンテージがあり、どういうパーティを編成するかによって戦いにおける戦略も変わってくるのだ。まさに、ジョブの数だけドラマが広がるのである。

だが、ジョブチェンジは万能の力ではない。もちろんデメリットがあり、状況によってはまったく役に立たない。場合によっては、パーティにピンチをもたらすこともある。「この局面では、どんなジョブによるパーティ編成が打倒か」。それぞれのジョブの熟練度、装備品などを加味して、プレーヤーは最善の道を考えなければならない。そう、この力は使用者の知恵と勇気を試すのだ。

▼ これはこれで、考えられた布陣 ▼
ファイナルファンタジーⅢ_519

クリスタルから与えられた力は、ジョブチェンジだけなのだろうか。
それは違う。

なぜ、そう断言できるのか。ジョブチェンジとは「武の力(戦闘力)」。そして、武による戦いにおいて光の4戦士は異世界から現れた滅びの概念“暗闇の雲”に為すすべもなく全滅するからである。そう、力ではこの世から闇を振り払うことはできないのだ。だが、光の4戦士たちは立ち上がることができた。なぜか?

“絆”が光の4戦士を守ったからである

その絆は、辺境の街ウルからずっと続いてきた長いたびの中で育まれてきたもの。その勇気は王女サラに魔神ジンへ立ち向かわせ、その優しさはシドの大切な人を守り、その探究心はデッシュに行くべきところをさし示し、その信じる力は幼いアルス王子の王の資質を目覚めさせ、その行動は倦怠の中にあったドーガとウネを揺り動かした。少年?少女たちの足跡が、旅の中で出会った人々に希望を与え、世界中に広がった希望の数こそが、光の力なのだ。旅はただのプロセスではない。旅があったからこそ、彼らはただの少年少女から人々の希望の象徴、光の4戦士へと成長することができたのだ。

風は“伝えるもの”である。世界のすべてに行きわたり、すべてのものに平等に吹きわたる。風は立ち止まることはない。前へ前へと進む。ただ己の信じる道を、前へ前へ。それは、担い手が変わっても、決して終わることが内。ゆえに、はるか彼方よりつづいてきた。悠久の風伝説とは、そんな意味なのではないだろうか。

そして、光の世界の希望となった4人は、物語終盤においてさらなる高次元の戦い「“無”と二つの世界の生存をかけた殲滅戦」へ、闇の4戦士たちと立ち向かっていく。



FFIIIの功罪――それはあまりにも完成度の高いストーリーテリング。
redline
1990年、今から22年前に上記のような偉業をやってのけた『 ファイナルファンタジーIII 』。その完成度の高さゆえ、以降しばらくFFシリーズの終盤の展開は『 III 』と同じパターンがつづく

▼実は新しいことをやっていないIV ▼
ファイナルファンタジー4_004

▼ザンデさまと同じことになるエクスデス ▼
ファイナルファンタジー5_001

旅の中で関わってきた人々が干渉するイベント、伝説の武具の封印が解かれるイベント、ラスボスと主人公たちの意見の応酬…。しかしそれらは劣化コピーに過ぎないため、どうしても本作に比べると見劣りしてしまう(あれはあれでいい点もあるため否定するわけではない)。FFシリーズがこの呪縛から逃れられるのは『 ファイナルファンタジーX 』だ。この事実からも、本作がシリーズに影響を与え続けたか、ご理解いただけるだろう。



壮大なストーリーのダイジェスト(一部)。
redline





ファイナルファンタジーⅢ ファイナルファンタジーⅢ_5

ファイナルファンタジーⅢ_35 ファイナルファンタジーⅢ_48

ファイナルファンタジーⅢ_60 ファイナルファンタジーⅢ_61

ファイナルファンタジーⅢ_67 ファイナルファンタジーⅢ_74

ファイナルファンタジーⅢ_86 ファイナルファンタジーⅢ_98

ファイナルファンタジーⅢ_107 ファイナルファンタジーⅢ_109

ファイナルファンタジーⅢ_113 ファイナルファンタジーⅢ_129

ファイナルファンタジーⅢ_141 ファイナルファンタジーⅢ_153

ファイナルファンタジーⅢ_170 ファイナルファンタジーⅢ_177

ファイナルファンタジーⅢ_179 ファイナルファンタジーⅢ_181

ファイナルファンタジーⅢ_185 ファイナルファンタジーⅢ_193

ファイナルファンタジーⅢ_226 ファイナルファンタジーⅢ_241

ファイナルファンタジーⅢ_250 ファイナルファンタジーⅢ_270

ファイナルファンタジーⅢ_280 ファイナルファンタジーⅢ_291

ファイナルファンタジーⅢ_318 ファイナルファンタジーⅢ_321

ファイナルファンタジーⅢ_325 ファイナルファンタジーⅢ_333

ファイナルファンタジーⅢ_360 ファイナルファンタジーⅢ_377

ファイナルファンタジーⅢ_382 ファイナルファンタジーⅢ_436

ファイナルファンタジーⅢ_439 ファイナルファンタジーⅢ_446

ファイナルファンタジーⅢ_482 ファイナルファンタジーⅢ_497

ファイナルファンタジーⅢ_525 ファイナルファンタジーⅢ_534

ファイナルファンタジーⅢ_545 ファイナルファンタジーⅢ_575



22年後のすべての「たまねぎ剣士たち」へ。
redline
初期のジョブである「たまねぎ剣士」。まさに、“等身大の自分”であるこのジョブは、かつてのプレーヤーたちにとってはスタートラインでしかなかった。あれから22年。大人になった当時の光の戦士たちは今、現実世界でどうしているだろうか。おそらく、多くの者たちが、「自分はヒーローにはなれなかった」と、大なり小なりの挫折を味わい、今というときを生きているのだろう。私もそんな一人だ。

ボクサーの話をしよう。理想的な選手というのは、フットワークがうまく攻撃力のある者とされている。だが、偉大と讃えられるのは、何度倒されても起き上がれる選手だ。この話を思い出すと、人生、たまねぎ剣士も悪くないと思えるのだ。最弱のジョブ?たまねぎ剣士はレベル95以上まで育てたとき、頭角を現す。そして、最強の武器?防具オニオンシリーズを身につけたとき、最高ランクのジョブへと昇華される。最強は、クリスタルから与えられた古の戦士たちの力ではなく、己の道を信じて進んだ自分自身だったのだ。

このゲームにはそんなエールが含まれている気がする。毎日に感動を無くしているすべての大人たちに問おう。「まだ、心の中に光は感じていますか?」。8ビットで描かれたフィールド?森?砂漠?山々に、広大な世界とロマンを感じていたあの頃の自分に会いたくなったら、そっとロムカセットを挿せばいい。それが、心を開くカギになるだろう。自分の心の中にある答えを探しに行く旅は、いつでも君を待っている。

名作『 ファイナルファンタジーIII 』。
その真価を知るためにも、今一度やる価値がある作品だ。

ds ttblue true
【名作発掘】 『ファイナルファンタジーIII』 少年たちは、長き旅を通して光の4戦士へと成長していく。
dstti 1.4.4j

サマータイムマシーンブルース


SFにまったく興味のないSF研究会に、なぜか本物のタイムマシンが!




名作映画発掘人/ジョーンズ博士だ。

友人たちと集まってTSUTAYAでDVDを借りたとき、選択を誤ってなーんともビミョウな雰囲気になったことはないだろうか? そのようなシチュエーションにおいて、絶対にはずさない作品としてオススメできるのが、この『サマー?タイムマシーン?ブルース』なのだ。




 軽快なタッチで描く、サークルを舞台とした“タイムマシン騒動”
redline

さて。この作品は、「大学の気を許した仲間たちとの生活」「作中のいたるところに張り巡らされた伏線の回収」といったお話が好きな方には、間違いなくおすすめできると断言しよう。



物語は、香川県にあるとある大学。そのサークル棟に一室を持つ『SF研究会』は、夏休みで授業もないのに、全員が参加して活動にいそしんでいた。…といっても、彼らはSFのなんたらを知らないどころか、SFが何の略なのかも知らない。娯楽のない街では家にいてもつまらないので、日々、サークルに来ては、みんなで野球をやったり、ファミコンをしたり、くだらない話をしたり、部室に設置されたクーラーで涼む…といった日々を送っていたのだ。

そんなある日、サークル史上最大の事件が起きる。ふとしたことで、クーラーのリモコンがコーラをこぼしたことにより壊れてしまうのだ。古いタイプのクーラーゆえに、リモコンなしでは起動できない!そこに襲いかかる四国?香川の灼熱の夏!サークルメンバーたちはありとあらゆる手段で心頭滅却を試みるが失敗!一同が再び部室に戻るとそこには、誰が持ち込んだのかとてつもなく怪しい機械が…!

操縦席があり、「年」、「月」、「日」のダイヤルがあり、起動をうながすレバーがある。どこから見てもタイムマシーン。SF研究会に置かれた謎のタイムマシーン。「誰かの手の込んだイタズラ」と決め込んだメンバーたちは、ふざけて部員の一人を乗せ、ダイヤルを昨日に合わせてレバーを引かせてみる。すると突如、まばゆい光を放ったそのマシンは、周囲の空間を捻じ曲げて、忽然と姿を消す!騒然とするメンバーたち。数分後、再び、強烈なフラッシュとともに姿を現すタイムマシーン。乗っていたメンバーは、驚きを隠せずに言う。「これ、本物のタイムマシーンですよ!」

かくして、SF研究会メンバーによる「タイムマシーンを使ってどんな時代に行ってみたいか?」というミーティングが開かれる。原始時代にはダイヤルが99までしかないので行けない。未来はなんか怖いから行きたくない。そんな意見が錯綜する中、ひとりが閃く!「昨日に行って、まだ壊れる前のクーラーのリモコンを獲って来る!」。かくしてタイムマシーンを使った学生たちの暇つぶしが始まる。

ところが、サークルメンバーたちののんきな振る舞いを、サークルの顧問である“ホセ”が一笑。

「例えば、過去にいって自分を殺したとする。すると今においても自分の存在はなくなるわけだから、この事実は誰が?誰を殺したことになるのか。矛盾が発生する。そんな事実はありえない。つまり、矛盾が発生する世界、宇宙自体の存在が否定される。つまり、タイムマシーンはこの宇宙を消滅させる可能性を秘めているんだ」。

かくして、“先に過去に旅立ったメンバーたちのリモコン奪取を阻止し、過去の改ざんを一切させないように今日に連れ戻してくる”という、非常にスケールの小さい、しかし宇宙の存亡がかかったひと夏の冒険がはじまる!



この作品を楽しむために注意すべきこと。まずは、開始から15分間描かれる1日目は正直何が起きているのか分からない。ビミョウに食い違うメンバーたちのコミュニケーション、ぶつ切りされるシーン、意味不明なカット。これは気にせず、そういうものだと思ってほしい。それらはすべて伏線。2日目から前日にタイムトラベルしたメンバーたちによって引き起こされる騒動なのだ。そのため、一度すべてを見終わってからもう一度最初の15分を見ると、「これはあのシーンか!」ととても面白い。

タイムマシーンで30年後からやってきたもっさりした未来人、土地に伝わる河童様の伝説、愛犬ケチャが掘り起こすタイムパラドックスの象徴、ふとしたことがキッカケではじまる瑛太くんと上野樹里ちゃんのラブストーリー、その未来にある衝撃の事実。物語は決して壮大にならないが、めくるめく展開で視聴者を飽きさせない。

馬鹿馬鹿しく、それでも一生懸命、そしてどことなく儚げであるソレは、誰もが一度は通る青春の日々。見終わったあとに味わえる爽快感を含めて、夏に観る映画にふさわしい一品です。





サマータイムマシン?ブルース スタンダード?エディション (初回生産限定価格) [DVD]
サマータイムマシン?ブルース スタンダード?エディション (初回生産限定価格) [DVD]
クチコミを見る



dstti 1.4.4j パッチ3DS マジコン 購入
【映画】 『サマー?タイムマシン?ブルース』は接待にもってこいのハズレのない映画だ! 『月風魔伝』を再評価してみた! 【名作発掘】 『がんばれゴエモン2』、祝!バーチャルコンソール移植!