jail break2共通テーマ:未来に伝えたいレトロゲーム テーマに参加中!

ゲームジャンルは「ペガサス幻想(ファンタジー)」。
そう考えないと、永遠(エターナル)ブルー。
ファミコンという神話の時代からアテナを守り続けてきた青銅闘士たち!新世紀を迎え、もはや小宇宙(コスモ)を振り分ける戦闘もないだろうとタカをくくっていたオレたちの前に現れたのは、『聖闘士星矢 黄金伝説編 Perfect edition』だった!その圧倒的なパワーの前に、一人また一人と倒れていく仲間たち!オレたちにはなす術もないのか?次回、聖闘士星矢!「ゲームで散るな!アテナの聖闘士たち!」。君はゲームで小宇宙(コスモ)を感じたことがあるか?(古谷徹風)

こんにちわ、迎夢闘士(レトロゲームレイダース)/ジョーンズ博士です。
みなさんは、神話(ファミコン)の時代にバンダイから発売された『聖闘士星矢 黄金伝説』という作品をご存知でしょうか?
思いだぜ!『黄金伝説』とはどんなゲームだったのか?


『聖闘士星矢 黄金伝説』とは、当時アニメ化も絶好調で人気を博していた車田正美先生の
聖闘士星矢のゲーム版です。主人公?星矢がギリシャで天馬座(ペガサス)の聖衣(クロス)を手に入れたところから、聖域(サンクチュアリ)に君臨するニセモノの教皇を倒す、いわゆる「聖域編」のストーリーをゲーム化したもの。
抱きしめた心の小宇宙(コスモ)が胸をどこまでも焦がすゲームでした。
しかしこのゲーム、致命的な欠点があったのです。発売当時、人気絶頂を誇る黄金十二宮の連載中にゲームを開発?発売してしまったため、原作のストーリーよりゲームが先行。そのため、十二宮後半はオリジナル要素ばかり、ニセ教皇の正体も「シャドウセイント」という謎の男だったりという謎の仕様が満載。これについて、ファンたちは
熱く、燃やせ、奇跡を起こせと千日戦争(サウザンドウォーズ)の勢いで論議をつづけたのでした。

翌年の1988年。
傷ついたままじゃいないと、原作に忠実な黄金十二宮の内容だけをチョイスした『聖闘士星矢 黄金伝説 完結編』が発売されます。
どう見ても前作よりもボリュームダウンしているのですが、そこは
はるかな銀河に
誓い合ったゲームキッズたち。実際、ゲーム自体もアレな感じでしたが、少年少女たちは原作やアニメ版のシーンを脳内で補完しつつ、青銅聖闘士たちを
そうさして楽しみました。
夢だけは、誰も奪えない心の翼だから。さすが、夢をクリエイティブする企業?バンダイです。
轟け!21世紀に起こったペガサス幻想(ファンタジー)!


2003年、私たちの元に恐るべき一報が届けられます。「16年ぶりに、黄金伝説と黄金伝説 完結編が一本のソフトになってワンダースワンでリメイクされる!?」。それは正気の沙汰なのかい、沙織お嬢さん?と耳を疑いました。
原作のストーリーの序盤から忠実に進めていく『黄金伝説』。内容は黄金十二宮だけでも演出面がパワーアップしている『黄金伝説 完結編』。この2つが1つになったとしたら、とんでもない傑作になるのでは…!?。黄金聖闘士(ゴールドセイント)3人同士が放つアテナエクスクラメーションがぶつかり合うほどの衝撃が、我々の学会内を駆け抜けました。しかし、かつての
少年たちはみんな明日の勇者。恐れることなく、発売日に定価で購入したのです。
その結果は、アテナエクスクラメーションのぶつかり合いが「聖域全体を消滅させるぞ!」といわれながらも実際は処女宮の天井を壊しただけだったのと同じように。
今こそはばたけ、
ペガサスのように、とはいきませんでした。
Oh yeah。
もう一度立ち上がれ、アテナの聖闘士たちよ!

![Saint Seiya - Ougon Densetsu Hen Perfect Edition (J)[002]](http://livedoor.blogimg.jp/goodgames/imgs/e/5/e5f84622.gif)
こちらが、『聖闘士星矢 黄金伝説編 Perfect edition』の画面です。ワンダースワンカラーの能力によって生まれ変わった美しいグラフィック。その進化ぶりを例えるならば、「星野学園の不良少年だった星矢」?「天馬座の聖衣を日本に持ち帰った星矢」といったところでしょうか。
「聖闘士星矢、万歳ッ!」と、「どっかの島は韓国のもの」というプラカードのようにワンダースワンカラーを
空高くかかげようとした私。しかし、画面に書かれている驚愕の事実に、大きなダメージを喰らいます。
こうげきのときは AP?HPをつかうんだってね

「ま、まさか…!?」
賢明なる聖闘士のみなさんのお察しの通り。本作では、『黄金伝説』で使われていたAP?HP?DP?MPのパラメーターを振り分けるあの戦闘システムが
運命に引かれるかのように受け継がれています。
解き放てよ、燃える小宇宙(コスモ)といわんばかりのこの仕様は、「究極まで高まれ、オレの小宇宙よ」という荒々しさと、「急所は外しておいたよ」という繊細さ、その2つを表現した
気高いほど美しいシステム。しかし、実際のゲームは原作同様、フルパワーで大技を喰らわす…の応酬なので、あまり意味がありません。

聖闘士の攻撃は、原子を砕く。
バンダイのゲームは時として、ユーザーの心を砕く。
ドシャッ!と石畳に倒れこみそうになる私の耳に、わが師?魔鈴(マリン)さんの聖域(アキハバラ)での教えが甦ります。
「強大なクソゲーを目の前にした時、胸に“何か”が湧き起こってきただろう?
それが、第六感を超える“セプンセンシズ”さ!」
今分かったよ、魔鈴さん。これがウワサの
“セブンセンシズ”なんだね…。というように、本作はかなりとっつき辛い仕様のため、基本、一見さんはお断りです。しかし、原作への愛さえあれば大した問題ではありません。前作も、前々作も、強者たちはこうして試練を乗り越えたのです。
それは、星座の神話さ。まさに
聖闘士神話(ソルジャードリーム)といえるでしょう。
聖闘士に同じ技は通用しない!裏技が使えないぜ!

「Perfect edition」を名乗っている本作。ゲーム開始早々、私は「Perfect edition」の洗礼を受け、心の銀河で星々が砕け散りました。

「ジャンプができねぇ…」
そうなのです。本作では聖闘士はジャンプなどしません。まあ、もともとジャンプがあったからどうだというゲームデザインではないのですが、極限までムダをそぎ落とす、とても潔い切り口です。シュラの聖剣(エクスカリバー)並ですね。
邪推をすれば、こうとも考えられます。「
勝利を抱く、明日(あす)のために」と、当時集英社を離れ、角川書店の少年エースで『BT-X(ビートエックス)』を連載していた車田正美先生。やっぱり、“ジャンプ”は禁句だったのかもしれません。
翼は天をかけるほど話がそれてしまいましたが、他にも、魔鈴さんとの戦闘がデモ、カシオスとの戦闘がデモ、シャイナさんとの戦闘がデモ、と銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)まで、戦闘シーンが一切ありません。先に一見さんお断りと言った理由のひとつがここにあります。
![Saint Seiya - Ougon Densetsu Hen Perfect Edition (J)[039]](http://livedoor.blogimg.jp/goodgames/imgs/4/6/46ee9e5e.gif)
![Saint Seiya - Ougon Densetsu Hen Perfect Edition (J)[044]](http://livedoor.blogimg.jp/goodgames/imgs/3/5/35512bed.gif)
また、次にどんな行動をすればいいのかノーヒントという仕様。
路(みち)を照らすのは
命のきらめきという云わんばかりに命を賭けてプレイする覚悟が必要です。
グレードコロッセオでは、紫龍、氷河、瞬の三人と戦うことに。三人とも初っ端から最大奥義で殺しにかかってきますが、これは聖闘士同士の友情表現。難易度もファミコン版に比べて押さえられているため、ソツなくクリアできるはずです。その後は、「仲間コマンド」で紫龍?氷河?瞬を使うことができるため、
目指す希望の彩(いろ)は~?と歌いながらセイントバトルを楽しみましょう。



ちなみに、「病院」は廃止されているため、LIFEの回復はCOSMOを変換して小まめに行なう必要があります。病院を利用したCOSMOの無限増殖技は使えないため、細心の注意が必要です。
その後も、富士の風穴におけるドクロ岩の落とし穴の廃止、暗黒闘士(ブラックセイント)が出てこない、といったショートカットはあるものの、これらはすべて黄金十二宮を作品の作品のコアにしようとする試み。大胆なゲームデザインチェンジが行なわれているのは特筆すべきポイントでしょう。
黄金十二宮の尺は長く、原作に忠実なイベントも盛りだくさん!ここまで来るのに2時間以上かかりますが、本作の魅力はまさにここから。
選ばれた申し子のように、耐え抜いた者だけがたどり着ける境地です。
ここまでやるぜ!黄金十二宮のハイライト


トレミーが放った黄金の矢は、アテナの胸に深く突き刺さる。 猶予は残り12時間!急げ、青銅聖闘士たちよ!

黄金闘士の強さの秘訣はセブンセンシズにあり。 アルデバラン!グレートホーンは抜き身の刀だ!

ネビュラチェーンはジェミニの迷宮を抜け、本体を攻撃! 双子座の黄金闘士とは一体…!?

天秤宮に飛ばされた氷河を待ち受けていたのは…! デスマスクの卑劣な行ないに紫龍の怒りが爆発!

洗脳されたアイオリアが放つ光速の拳! 神に一番使い男?シャカに瞬は為すすべもない!
![[073]](http://livedoor.blogimg.jp/goodgames/imgs/e/7/e7c4a627.gif)
シャカの目が開くとき、真の恐怖を味わうだろう…! 氷の棺桶に入れられた氷河を救う方法とは…!?
![[080]](http://livedoor.blogimg.jp/goodgames/imgs/5/7/579c3745.gif)
瞬、いったい何をするつもりだ!? スカーレットニードル?アンタレスは確実に心臓を狙ってくる!
![[087]](http://livedoor.blogimg.jp/goodgames/imgs/8/a/8ab22ab1.gif)
サジタリアスの聖衣からはアイオロスの想いが! 最強の剣と最強の盾がついに激突!
![[012]](http://livedoor.blogimg.jp/goodgames/imgs/8/8/88c09e30.gif)
「ならば、星となってアテナを守るか、なぁ紫龍…」。 氷河がとった行動にカミュも驚きを隠せない!
![[037]](http://livedoor.blogimg.jp/goodgames/imgs/0/9/0947f3f5.gif)
守りのチェーンを捨てたとき、最強の攻撃力が生まれる! 教皇の間にたどり着いた星矢は真実を知る!
かの冥王ハーデスは243年かけて復活を果たしたのと同じように、『黄金伝説』は16年の月日を経て復活しました。いわば、存在自体が冥闘士(スペクター)。ゲーム内容も、アクションRPGだった前作、前々作に比べると、アドベンチャー要素が高くなり、原作ストーリーを楽しむことに比重が置かれています。ジャンルを問うならば、ペガサスファンタジーというのがちょうどいいほどです。
正直な話、多くの人たちに勧められる作品ではありません。しかし、聖闘士星矢という時代をともに歩んできた人にはぜひ一度プレイしてほしい一品ですね。
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